● 岩波文庫版「西遊記」全10冊 1999年(1977年)発行
インターネット・ニュースを見ていたら変な記事が出ていた。
「西遊記」は「桃太郎」のパクリだということで、それにメデイアがまじめに反論しているものである。
「桃太郎」の方が「西遊記」のパクリだといってもいいような気がするが。
記事によれば成立年代は「西遊記」の方が遅いという。
ウイキペデイアによれば1500年代に書かれたというのが定説になって’いるとのこと。
『
wikipedia
著者は、『淮安府史』(明、天啓年間成立)に、呉承恩(1504年頃 - 1582年頃、江蘇省出身)の著書として「西遊記」という書名が記述されていることから、彼が作者であると20世紀の中国では定説化していたが、後述のように批判的な説が存在し、明確な結論は出ていない。
』
実をいうと、いま「西遊記」をちょうど読んでいるところなのである。
いまは七巻目に入ったところである。
『
サーチナニュース 2016-08-01 22:19
http://news.searchina.net/id/1615529?page=1
えっ!? 中国の「西遊記」って、日本の「桃太郎」のパクリなの? =中国メディア
中国メディア・今日頭条は30日、中国四大古典名著の1つとされる「西遊記」が日本の昔話である「桃太郎」を模して作られたものであるとする説が日本にあると紹介するとともに、この説に対して真っ向から反論する記事を掲載した。
記事は、
★.「桃太郎」が室町時代に生まれたとされ、
数百年にわたって日本の少年の精神世界で生き続けるとともに、現代ではさまざまなコンテンツの題材として用いられていると紹介。
そのうえで、中国人に親しまれている
★.「西遊記」は「桃太郎」と似ている部分が多く、桃太郎よりも作られたのがやや遅い
ことから、「一部の日本人学者が『西遊記』は、『桃太郎』を模したものであると主張している」と伝えた。
この主張に対して記事は、「西遊記」が「大唐西域記」などや民間の伝説に基づく、現存した人物を用いた作品であり「中国の歴史的要素やロジカル思考が色濃く出ている」と説明。
一方で、「桃太郎」からは日本文化の影を見ることはできず、「完全なる想像」によって創作されたものであるとした。
また、文豪・魯迅と深い交友関係を持った内山書店の創業者・内山完造氏が両作品を比較していたことを紹介。
玄奘三蔵がお供を連れて聖域に向かい、艱難辛苦を経た末に経文を得るという「精神文化の発展」である「西遊記」に対し、「桃太郎」はお供を連れて「鬼ヶ島」に行き財宝を略奪する「日本人による多民族への教化、統治意識が表されている」と論じていたと伝えている。
両作品の関連性についてはそれぞれの立場によって様々な意見があるものと思われる。
「桃太郎」が勧善懲悪の物語なのか、記事が言及するように「略奪」の物語なのかの判断は、個々の考え方にも大きく左右されるはずだ。
それはともかくとして、「桃太郎」が日本人の心に、「西遊記」が中国人さらには日本人の心に、少なからぬ影響を与え続けてきた「名作」であることは間違いないのである。
』
少し前のことであるが、日本の西遊記に中国人が驚いたという記事があった。
その内容はなんと「三蔵法師」を女性が演じている、というものであった。
むさ苦しいお坊さん役を美人の女性がやっているのだから、中国では考えられないことであるらしい。
実際、これがテレビに登場した時も驚いたものだが、その後、日本で西遊記といえばこの版をいうようになるほどに定着した。
夏目雅子演じる三蔵法師はじつにフィットしていた。
孫悟空は堺正章、猪八戒は西田敏行、沙悟浄は岸辺シロー。
そして曲はゴダイゴの「ガンダーラ」。
個人ごとだが、私自身も西遊記ときくと「ガンダーラ、ガンダーラ」という歌詞とこのテレビ版を思い出し、それ以外の西遊記は思いつかない。
『
Record china配信日時:2016年6月11日(土) 5時40分
http://www.recordchina.co.jp/a141052.html
日本人の“西遊記愛”は中国人が面目ないと感じるほど
=ドラマもアニメ映画も日本が世界初―中国メディア
2016年6月8日、中国の4大奇書の1つである西遊記は国内のみならず世界でも知られた伝奇小説で、とりわけ日本では人気が高い作品。
これに関連して中国メディア・界面は「日本人の西遊記愛は中国人が面目ないと感じるほど」と伝えた。
西遊記は中国の小説だが、日本は1978年に世界で初めてドラマ化している。
同年は日中平和友好条約が調印された年でもあったため、中国当局の協力のもと撮影が行われた。このドラマは中国でも放送されたが、「原作とあまりにもかけ離れている」と官民から反対の声が上がりわずか3話で放送が中止となった。
その後も日本では1994年、2006年に西遊記のドラマが制作された。
日本の西遊記映画の歴史はさらに古く、
最初の映画は1940年に公開された東宝の「エノケンの孫悟空」で、同作品は前後編の2部作。
日本は2014年までに7部の西遊記映画を製作している。
さらに、西遊記のアニメ映画を世界で初めて製作したのも日本。
1960年に初めて西遊記のアニメ映画が公開されて以降、数え切れないほどのアニメや漫画が西遊記を題材にしてきた。
中でも「ドラゴンボール」は代表格だろう。
日本の西遊記作品では三蔵法師を女性と設定するケースが多いため、中国では好き嫌いがはっきり分かれてしまうが、1万人いれば1万人の孫悟空が存在し、国によって西遊記の捉え方が異なるのは仕方のないことだ。
』
★.1994年の作品が夏目雅子の三蔵法師
●Monkey Magic - (Ending) Godiego - Gandhara (Good Quality)
1978年は日中平和友好条約が調印された年であり、当時としては画期的な中国ロケが中華人民共和国中央広播事業局の協力のもと行われた。
放送枠は、NHK大河ドラマと同じ日曜夜8時であり、ひけをとらないようにと当時の金額で10億円の予算が投じられた。
新・西遊記スペシャル第1話
【ニュース】
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サーチナニュース 2016-08-05 14:11
http://news.searchina.net/id/1615831?page=1
えっ?日本人に馴染み深い「妖怪」の大半は「中国産」だった=台湾
日本の民間信仰における馴染み深い存在の1つに「妖怪」を挙げることができるだろう。
「ゲゲゲの鬼太郎」や「妖怪ウォッチ」といったコンテンツは日本人ならば誰もが耳にしてことがあるはずで、こうしたコンテンツが日本で広く知られるのは妖怪という存在が日本人にとって身近であることの証左とも言える。
一方、中国メディアの参考消息はこのほど、台湾メディアの報道を引用し、日本の妖怪の大半は「中国に起源がある」と伝えつつ、日本に起源を持つ妖怪は全体の1割程度に過ぎないと主張。
日本の漫画やアニメに登場する妖怪の多くは中国産だったと伝えた。
記事は、中国の歴史上で「妖怪」という言葉が確認できる最古の文献は西暦317年から420年にかけて中国に存在した「東晋」王朝の時代に書かれた「捜神記」という小説集であると紹介。
さらに、同小説においても、
妖怪とは「人が知らない、もしくは理解できない超常現象や事象」
を指していたと伝えた。
さらに、中国の伝承においても「人の顔をした蛇」や「妖狐(狐の妖怪)」など、現在でも知られる妖怪が存在しているとしたほか、日本でも有名な西遊記は「非常に多くの妖怪が登場する小説である」と論じた。
続けて記事は、
日本では「日本の妖怪のうち、
70%ほどは中国が起源であり、
20%はインドが起源、
日本に起源を持つ妖怪は全体の10%」
だとする見方もあると紹介、事実、中国と日本では見た目が似ている妖怪が非常に多いと指摘している。
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Record china配信日時:2016年8月7日(日) 1時22分
http://www.recordchina.co.jp/a146736.html
アニメの妖怪、日本原産はたったの1割、
ほとんどは中国からの“輸入品”―台湾メディア
●4日、参考消息網は記事「日本マンガの妖怪、大半は中国からの“輸入”=日本原産妖怪はわずか1割」を掲載した。
写真は中国古代の本『山海経』。
さまざまな妖怪が描かれている。
妖怪をモチーフとした日本アニメは多い。
登場する妖怪たちの多くは伝統的な妖怪の影響を受けているのだが、実はその70%は中国からの“輸入”なのだ。
「日本妖怪の起源をさぐると、70%以上は中国由来になると確信しています」
とは『ゲゲゲの鬼太郎』の作者として知られる水木しげる氏の言葉。
さらにインド由来の妖怪も20%いるため、純粋な日本原産妖怪はわずか10%にとどまる。
日本と中国の妖怪文化はもともとよく似ていたのだ。
ただしその後、日本の妖怪は大きな変化を見せる。
江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎による「北斎漫画」では妖怪が鮮やかなに描かれている。
この動きは今にいたるまで続いている。
人気の『ナルト』『ONE PIECE』には北斎とよく似た背景も登場する。
かくして伝統的妖怪は美しく描かれたマンガの妖怪へと変貌したわけだ。
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サーチナニュース 2016-08-08 14:51
http://news.searchina.net/id/1615949?page=1
中国の妖怪がなぜ、日本の「稼ぎ」につながるのか!
不満への反論=中国報道
日本のアニメ作品には非常に多くの「妖怪」が登場している。
しかし、「日本の妖怪の約70%は中国が起源」という情報が中国で話題になり、なかには「中国の妖怪がなぜ、日本の稼ぎにつながるのか」と不満を口にするネットユーザーもいたようだ。
しかしこうしたネットユーザーの考え方に対して、中国メディアの捜狐は異議を唱えており、
「結局、伝統文化を重視する姿勢が中国に足りないことに問題がある」
と論じている。
記事は、
「中国人は自国の優秀な伝統文化を小馬鹿にするが、
自らが小馬鹿にした伝統文化を他国が発展させ、成功を収めた途端にパクりだと非難するのは、中国人の欠点である」
と説明。
さらに、この欠点は妖怪文化にも当てはまると主張し、具体的な事例の1つとして、
「山海経などの古書を除いて、現代の中国には妖怪を取り扱った大全集のような書籍は存在しない」
と指摘。
一方、日本では故・水木しげる氏が半生近くを捧げて中国妖怪事典を編纂したと紹介した。
さらに記事は
「日本は中国の妖怪を使い、権威があって非の打ちどころがないアニメを制作したが、
中国は祖先が残した貴重な遺産を雷劇にしてしまった」
と指摘、
「日本が妖怪文化の伝承と発展のためにどれほどの努力を払ったかを考えて見るべきだ」
と中国の読者に説き勧めた。
雷劇とは中国のネットスラングであり、
「視聴者の目を引き付けるためにストーリーやセリフ、キャラクター作りを大げさに誇張したテレビ番組」
を指し、誇張ばかりで中身のない内容という批判も含まれた意味合いだ。
従って、記事が指摘しているとおり中国にとって必要なのは、自国独自の文化を重んじる精神に基づき、その文化をより良いものへと発展させようとする姿勢ではないだろうか。
「日本の妖怪の原型の70%が中国起源」という点だけに注目するのではなく、それを中国と日本が「それぞれどのように発展させたか」という点にも注目すべきだろう。
』
【 南のおーきな島・小粒な大陸 】